ブラック会社に10年勤めてみたシリーズ②中堅編~ここは絶対君主制の治外法権!~

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では「ハロワの募集内容と実際の就業条件がことごとく違う!」という事を書きました
が、そんなのは序の口も序の口。

暴君な絶対君主、社長氏の敏腕経営をご覧あれ!

減額の嵐が吹き荒れる!不況を体感出来る給与制度

まず初めに紹介したいのは、給与体系について。

この会社では、売上高に比例した歩合給制度を取っていました。

この歩合給について、面接の時に「売上入金金額の50%を貰えるよ」と説明されます。

こう説明されたら

そうか、100万円売上を上げれば50万円のお給料なんだ、頑張ろう!

 

と思うじゃないですか。

もちろん、そんな旨い話はありません。

そこから恐怖の天引き計算が適用されます。

「そんなの当たり前」

本当にそうでしょうか。以下、実際に給料から天引きされていた物を紹介します。

天引き① 社会保険料の会社負担分

社会保険料というのは、会社半分、従業員半分で支払う事となっています。

なので、皆さんの給与明細で天引きされているのは社会保険料の半額分という事になります(それでも健康保険と厚生年金の合計で給与の15%程と結構な金額ですが…)

しかし、会社から見たら「その従業員がいなければ、その従業員に給与を払わなければ発生しなかったコスト」な訳です。

という事で、社会保険料の会社負担分が天引きされます。

天引き②罰金

会社には様々なルールがあります。

その中でも、会社内の書類提出締め切り日に関するルールは厳しく、締め切りを過ぎれば罰金。間に合わせようと急いで書類を作って書類にミスがあるとまた罰金。

「余裕を持って仕事したらいいじゃん」と思うかもしれませんが、毎日22時23時まで働いてもなお間に合わないレベルの締め切り設定なんです。

実際、今まで上記罰金が発生しなかったスタッフはいません。というより、毎月のようにほぼ全員から罰金を徴収しているというのが実態です。

天引き③パートスタッフ代

自分の仕事をパートさんに手伝って貰うと、そのパートさんの給与が天引きされます。

時給1000円のパートさんに10時間の仕事を頼むと10000円が給与から天引きとなる形です。

社長が「事務仕事が追い付かないからパートさん入れるわ」と言って雇用したのに、1ヶ月後には「パートさんの手が空いてるんだけど、仕事出せよ!いらないのに雇っておくわけにもいかないだろ!」と怒鳴りだす始末。

結局、頼まなくてもいいような仕事を頼む事となり、その分給料がどんどん減って行きます。

天引きが少ないスタッフで3~4万円、私のように天引きが多いスタッフは余裕で10万単位で引かれます。

天引き④ 出張代、セミナー代

これも「お前が出張行ってるから出費してるんだぞ」理論。

飛行機代やホテル代、セミナー代は全て50%負担させられ、給与から強制天引きです。

天引き⑤ 賠償金

これまた同じ「お前がミスしたから賠償金払ってるんだぞ」理論。

過去5人、賠償金の対象となった人間がいます。仕事上、大きな金額が動くので金額も大きく、その5人の賠償額は「100万円~200万円」を払っていました。いずれも4年分割で給与から天引きされます。

もちろん、その仕事をきちんとこなしたからって言って100万円や200万円といった収入がある訳ではありません。せいぜい月額2,000円のお手当がつくくらいです。

大きな金額が動く仕事で「お客さんはこれを求めて当社に仕事を依頼しているんだ!」と言いながら「難しいし、よくわからないから各自調べて自分でやってね」という放置っぷり。

結果、慣れないスタッフが賠償金を背負う事となります。

天引き⑥ 管理費

金額は小さめですが、理不尽っぷりはぶっちぎりです。

社長がある日こう言いました。

「Aさんは皆の為に頑張っている。Aさんに職務手当を与えるために他のスタッフの給料から1人3000円引くわ。だってお前らAさんがいて助かっているでしょ?」

この会社では「手当を付ける際には、他の人の給料を減らす事によって給与総額を変えない」という素晴らしい慣習があるので、ここまでは「ああ、いつもの事か」で終わります。

翌月、予告通り10人の給料から1000円ずつ天引きがありました。そして、Aさんの給料には

役職手当:5000円

が付いていました。

10人から1000円ずつ天引きしたら、10,000円のはず。なんで手当てが5,000円しかついていないのか。もう半分の5,000円はどこへ消えたのか。

さすがに「どういう事だ」と言いに行ったスタッフがいたようですが、その答えは「Aさんの仕事は完璧ではないから、まだ満額は渡せない」との事だったそうです。

 

いやいやいやいや、何の説明にもなっていないですから!!!

それなら1人500円ずつ天引きしろよ、と。

消えた5000円は当然社長のポケットマネー。

以後、毎月同様に運用されています。

年々減っていく歩合の率

そして天引き以上に凄いのが

数年に1度のペースで歩合の率が下方修正されていく

という事です。

私が勤めていた10年間で13%程歩合の率は下がりました。(当初50%⇒退職時43.5%)

これもに勿論、素晴らしく理不尽なストーリーが付いています。

 

最初の下方改定は入社後2年程のタイミングでした。いつもの、絶望を告げる社長からの発表です。その内容を簡単に書くとこんな感じ。

  • 歩合を50%から47%に変更する
  • 減ったその3%は毎月の評価手当に回すから減給ではない
  • 評価項目を全てクリアすると+4%となる、むしろプラス改定だ

との事。評価項目をクリアすると、むしろ給料は上がる制度だったのです。

しかし、問題は手当の獲得条件。

  • 部下を完璧に管理し、業務に1つの遅れもないよう管理した
  • 毎月、会社の業務改善を提案、導入した
  • 毎月、会社に新しいシステムを導入し社員へ教育を行った
  • 毎月、会社に新たなる広告戦略を提案し、それを軌道に乗せた

このような「それ、毎月は完璧にはさすがに無理じゃね?」という項目が5~10個掲げられ、その達成具合で手当は支給されます。

ちなみに私たちは広告やシステムなんてこれっぽっちもやった事のない職種の人間。中小企業なので特別に部署がある訳でもなく、みんな営業や現場仕事と掛け持ちです。

達成はもちろん100%達成時のみ有効判定。少しでも突っ込みどころがあると「●●について、不足しているからNGだ」と言われます。

導入後の手当獲得率は高く見て10%。

結局はただの減給です。

 

まだまだこんなもんじゃ終わりません。

この達成率の低さに社長は大変お怒りでした。

「なんでこの程度も達成出来ないんだ!」

会議室は当然お通夜、誰も発言出来ません。社長の怒りは収まりません。

「もうお前らに期待しても無駄だから、手当は廃止する。項目も廃止するから、もうやらなくていいわ」

という結論に至ります。この結果、どうなったかと言うと。

そうです。

50%だった歩合が47%になった

という結果だけが残りました。評価制度が消えたからといって、そこで減らした給与が戻って来る訳はないのです。

これと全く同じ経緯をもう1回経た結果、私の退職時には「歩合給43.5%のみ」という給与体系が出来上がっていました。

固定残業代って便利な言葉!

ここまで来てこのタイトルならもうお察しですよね。

残業代を払う必要がなくなる魔法の言葉「固定残業代」です。

いや、もちろん本来的には「20時間分の残業代を固定で払います。もし20時間を超えたらその分はその分で払います」という制度ですよ。

しかし会社としては「基本給を死ぬほど下げて、残りを固定残業代名目で払えば未払残業とか言われるリスクが減る」くらいにしか考えていません。

残業時間の集計すらしていない事からも明白です(と言うかタイムカードすらありません)

まとめと対策

面接前なのであれば

前の会社では、福利厚生の積立とか、備品購入時の負担金天引きとかあったんですけれど、御社でもそういった天引きはございますか?
前の会社は入ってから聞かされたのでびっくりしてしまって…

などと聞いてみると良いでしょう。

どれだけ理不尽な状況であったも、入った後ではどうにもならないことが多いです。なるべく、事前に察知出来るよう質問を準備しておきましょう。

もしももうそのような会社にお勤めなのであれば、逃げる準備をしておく事がとっても大事になります。

「辞めようと思えば辞められる」

こう思えるだけで気持ちはぐっと楽になります。「逃げる準備」についてや、ブラック企業で追い詰められないためのメンタルコントロールについては↓の記事にまとめていますので、こちらも併せて読んでみてください!

(記事準備中)

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